10月9日。
ジョーカー見てきました。
なんなんだこの賢者タイム。
長編小説を読み終わった後のような、また、ギャルゲーをクリアした後のような感じ。
この感じは平家物語の読後、智代アフターのクリア後と同じ。
こんなに感想を言いたくて言いたくてたまらなくなった映画はシンゴジラ以来です。
私は別段バットマンが好きという訳ではないですし、アメコミなんてタートルズしか読んだことないです。
そんな私でも「ジョーカー」という映画は今まで見てきた映画の中でトップクラスの衝撃を与えてくれました。
この記事はジョーカーを見ようかどうか迷っている人の背中を押すために、ネタバレ無しで感想をまとめていきます。
- バットマンを1mmも知らなくても楽しめる
- 現実で理不尽な目にあっている人ほどのめり込める
- R15だけどグロは後半に10秒くらいあるだけ
- 絶対に映画館で見たほうがいい音響
Contents
バットマン知らなくても100%楽しめる

ジョーカーがバットマンの敵キャラということは何となく知ってると思います。
「じゃあ、バットマン知らんと楽しめないの?」
大丈夫です。知らなくても100%楽しめます。
かく言う私もバットマンなんてダークナイトしか見たことないです。あとは、学生の時、キャットウーマンの予告でムラムラしてたぐらいです。
それぐらいの知識でも全然楽しめました。
ただ、1点だけ事前に知っておいた方がいい情報があります。
それは、ブルースという名前の子供が出てくるのですが、その子供が未来のバットマンということです。
私はそんなことも知らないで見に行ったので、「やたらこの子ども(ブルース)写すやん」と違和感を感じてました。(未来のバットマンなんだから当たり前なんですが…)
逆に言えばその情報さえ知っていれば、100%余すことなく楽しむことができます。
現実で理不尽な目にあっている人こそのめり込める

ジョーカーこと主人公のアーサーはめちゃめちゃ理不尽な目にあいます。
いや、本当にめちゃめちゃ理不尽。
普通の映画だと、下げたら少し上げて、また下げるみたいにバランスを取りますが、ジョーカーは2時間ずーーーと下がりっぱなしです。
しかも下げ方が半端なく、私が株を買った後の株価ぐらい、かかと落としで下げてきます。
で、現実に理不尽な目にあっている人はそこでジョーカーに共感しちゃうんです。
私もそうです。
- 仕事をいくら頑張っても世渡りが上手い後輩にどんどん抜かされていく
- いつまでたっても年収1000万円超えてる兄と比べられる
人それぞれいろんな理不尽にさらされていると思います。
その理不尽への怒りが深いほど、どんどんアーサー(ジョーカー)と感情がリンクしていき、物語終盤のジョーカーの行動で一気に怒り・不満が発散されます。
言うまでもありませが、最終的にジョーカーが起こした行動は肯定できたものではありません。ただ、ここまで現代社会の不満や怒りの依り代になって、それを社会にぶつけたキャラクターはなかなかいないと思います。
グロはほとんどありません(後半に10秒ほど)

「見たいけどR15だからグロが怖い…」
安心してください。グロはほとんどありません。
唯一後半に10秒ぐらいグロいシーンがありますが、明らか今からグロいシーンがありますよ~というのがわかるので、苦手な人は目を背ける準備ができます。
いきなりグロッ!!みたいなシーンはないので安心してください。
この映画の恐ろしい所はそんな表層的なグロなんかではなく、ボディーを永遠と殴られ続けるような暗い話がずーっと続くところです。
そういう意味でのR15です。
映画館で見たほうがいい音楽と銃声

まず、PVからも感じとれると思いますが、音楽が素晴らしいです。
ジョーカーの心境が音楽で表現されており、映画館の最強音響により没入感を高めてくれます。
また、この作品は1丁の拳銃がキーアイテムになっているのですが、その拳銃の銃声がめちゃめちゃいいんです!
戦争映画のようにリアルな音という意味ではなく、銃声が持っている”人を傷つける音”というサインが前面にでた音になっています。
ジョーカーが発砲するシーンは多くないのですが、そのすべてのシーンが印象的になっているのはこの洗練された銃声のおかげと言っても過言ではありません。
ジョーカー2019を映画館で見れる幸せ
このジョーカーという映画は自分の年齢や置かれている環境で見え方が全然変わってくる作品だと思います。
そういう意味ではまさしくピエロですね。
なので、3年後、5年後、10年後に見た時には全然違う感想を抱くのでしょう。
ともあれ、ジョーカーを映画館で見れるのは今、2019年秋だけなのでこれを逃すのはもったいなすぎです。